『ガガーリン 世界を変えた108分』は世界を変えたか?

映画『ガガーリン 世界を変えた108分』をiTunes+AppleTVでレンタル鑑賞した。
もちろん?日本語吹替え版である。

実話を元にした映画なのでややネタバレになるのはご容赦。

2014年の公開当時は劇場へ絶対行かねばと思っていた。結果的に行けなかったが、iTunesで観てみて、「劇場へ行くべきだった!」と思ったのはボストーク3KAを載せたボストークロケットによるプロジェクト「ボストーク1号」の迫力ある打ち上げ~迫力ある切り離し、地球周回、迫力ある再突入、恐ろしや搭乗員座席射出、パラシュート展開、近づく地面と農民…!といったあたり。

(あの帰還方法を今回初めてしっかりと知ると、絶対当時のソ連のパイロットにはなりたくない(笑))

しかし……全体の構成は不満が残る。ガガーリンの内面を断章として描くのは分からないでもないが、一連のプロジェクト描写の流れを断ち切ってしまっている。そこらあたりが、「まぁ、劇場行かなくて良かったほうかな?」と思えるところだ。
そしてこの映画に出てこないのがアメリカ合衆国と当時の世界情勢。米国宇宙プロジェクト映画『ライトスタッフ』では、米ソの競争が描かれていただけに、当時のソ連がアメリカをどう見ていたのかは描いてほしかった。

(「アメリカ人も自分たちの記録をとっている。我々のほうが優秀だから記録を残して当然だ」旨の台詞は出てくる)

あと、地球帰還後のガガーリンの運命。これはエンディングのテロップでしか描かれない。必ずしも幸せではなかったかもしれない「その後のガガーリン」について、そここそ映像で観たかった気がする。丁度『ライトスタッフ』でのバージル・ガス・グリソムの不運と悲哀のように。

で、いまどきなぜ、ブルーレイでなくDVD……(;_;)。


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